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ハートマークのついた手紙を出しなさい。
やましいことがあるわけではないが、ある日、愛妻と一日中目を合わせないで済む方法はないだろうかと、真剣にチャレンジしたことがありました。「あなたはウソをつく時、目が細くなる」と言われていたからです。
夕食の時が一番難しいのです。なぜなら目の前に愛妻が座っているから。まず新聞を広げて、ご飯を食べました。「行儀が悪い!」とプンプンでしたが、「講演会のネタを探してます」と言い訳をし、「そうか、そうだったか、やっぱり」などと独り言を言いつつ、リビングのテレビに見入るのです。目はまだ合わせていません。
ころ合いを見計らって、「風呂に入りまーす」ここまでくればほぼ成功。さっさとあがって、書斎に逃げ込むだけです。あとは愛妻が寝入った頃に寝室に行けばいいだけ。
ところが、布団にもぐり込もうとした時、愛妻の足を思いっきり踏んづけてしまいました。「ギャッ」寝室の電気は煌々とつけられ、慌てて両手で目を覆いましたが、「帰ってから一度も目を合わせないわね。何かやましいことでもあるんじゃないのぉーん」と説教が始まったのは言うまでもありません。
顔も見たくないとおっしゃいますが、このように、一日中顔を合わせないで済むことは不可能です。
って、そんな問題じゃなかったですよね。ご主人は子供のような方ですネ。子供には、手紙作戦です。「お仕事お疲れ様。でも、一生懸命作った食事や弁当を食べてくれないことで私の心は傷付いています。それだけはわかってネ・」ハートマークが大事です。口で言えばケンカになることも、文字にすればうまくいくことが多いものです。「コンブ、みりん、味噌・」このハートマークのメモを朝、愛妻から手渡され、スーパーに寄ることなど、ひとつも腹が立ちませんっ。子供っぽい亭主はハートマークに弱いのです。本当に改まりますよ。仲良くネ。
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