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ウソには、ついていいものがあるのです。
さあ、そろそろ目を覚ましなさい。ご主人のそれはウソではありません。タバコを吸うのが嫌いな貴女に、嫌な思いをさせないための思いやりだったのですよ。
7年半もの長い間、内緒でタバコを吸っている健気さは、貴女に対する愛情の深さではないでしょうか。そういう意味では、ご主人は信頼に足る人間であることを天野が保証します。
貴女はお若いですから、急に涙が出たり、何十年も疑いながら生活をしなければならない、と情緒が不安定になられるのでしょう。が、それは間違いです。悩みの原因は、全て心の持ちようです。
今回は、少しのお灸だけで許されたらいかがでしょう。おそらく、反省され、貴女の信頼を勝ち取るために誠心誠意、尽くされることでしょう。
ウソには2種類あります。ついていいウソと、ついてはいけないウソです。
私の友人が脳腫瘍で長い期間入院していました。ちょくちょくお見舞いに行きましたが、顔色がどんどん悪くなっていきます。私は、笑顔でいつもこう言ったものです。「この前より今日は顔色がいいじゃないか」そして、楽しい、ありとあらゆるホラ話をして帰ったものです。
奥様の献身的看護もかいなく亡くなりました。が、ある日奥様がポツリと言ってくれました。「天野さんが来てくれた日は何だか、主人が元気になったような気がして嬉しかった」と。私は友人を心から敬愛していたのです。
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