フリーマガジン 『リセット』 で大人気連載中の会長執筆のコラムをご紹介いたします。


全亭協では、毎年、夏の会員拡大のキャンペーンを実施中。「奥サマーの、おかげサマーキャンペーン」である。

 その昔は、一杯のワインで顔を赤らめ、「イヤーン酔っちゃうかも」であった。今では、毎晩ビールをグビグビ。しかも、ロング缶2本である。「それだけ飲むと、酔うんじゃない?」と聞けば、「全然、これお水よ、お水。プハッー」なのだ。
 私の健康を気遣って、質素であまり手のかかってない夕食が終わると、「ねぇねぇ、ちょっと聞いてよ」と声がするので、リビングに行けばどこにもいない。その声はトイレからだった。ドアは開いており、便座に腰掛けている。「それがね…」と普通に話し出す。ヒック、ジョー、プッ、ガラガラ、この擬音がどんな状況なのか、説明もはばかれるが、愛妻は、いつでも、どこでも私と話したがっているのだ、トホホ。
 さて、このコラムを読んで頂いているのは既婚者ばかりではなく、うら若き独身女性も読んでいらっしゃると小耳にはさんだ。結婚生活に夢も希望もないと思うのは早計で、妻とはかくあるべきなのだ。なぜならば、妻の心をどれだけ解放できるかが、亭主の一番の役目だからである。
 熟年離婚、家庭内暴力、幼児虐待、いじめ、犯罪のローティーン化など、世の中は悪い方向に進んでいる。それを阻止できるのは、政治でも、社会システムでも、地域でも、ましてや学校でもない。そんなものは、二次的なもので、本当に必要なものは、私達のような、通りすがりの普通の亭主の「妻から笑顔を引き出す心とワザ」である。妻の心にぴったり寄り添って、「ちょっと聞いてよ」に「マジーッ」と相づちを打てば、それだけでも笑顔になる。「仕事が忙しくて、できないよ」じゃ、家庭内生存率が下がるばかりであろう。
 全国亭主関白協会では、妻から笑顔を引き出す力を「亭主力」と呼んでいる。日本の未来を明るくするのは「亭主力」で、これを身につけるためには、いかに妻を愛するか、そして、いかに妻の尻に上手に敷かれるか、を学ぶ以外に方法はない。全亭協ではこの夏、会員拡大のサマーキャンペーンを実施している。タイトルを一応書いておこう。「奥サマーの、おかげサマーキャンペーン」である。誰も入会してこないと思うが(笑)。



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