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女の「ごめんなさい」を聞いた事がある男がこの世に存在するだろうか?ノーである。
レアなケースかも知れないが、愛妻が謝った姿を未だ見た覚えがない。 小さなケンカから大きなケンカに至るまで、何百回と繰り返してきたが、「私が悪かったワ、ごめんなさい」を聞いたことがない。
断言できる。どうやら女は謝りたくない生き物らしい。あんまり謝らないから提案をした。
「この件は、どうしてもキミが悪い。百歩譲って、同時にゴメンナさいを言おうじゃないかっ」
「せーの」「ごめんなさい」私の声だけだった。非を認めたくない女の面目躍如ではある。
全亭協では、「どうして女は謝らないのか検討委員会」を発足。様々な意見交換をしているが未だ結論に至っていない。どころか、それ以上の問題が提起された。それは、女の時間に対する概念である。必ず遅れる。「3時に出発しよう」は、3時に化粧が終る。であり、ひどい時は、3時に着ていく洋服が決まる、である。こちらは、どうしても4時には約束があるのだ。一時間はかかる距離だから、3時出発は常識ではないだろうかっ。なんだかんだで遅れたりするが、至って平気であり、やっぱり謝らない。
約束を20分過ぎてようやくたどり着いたら相手のご夫婦も見当たらない。私供より遅れること10分。謝るのは亭主同志で、愛妻と先方の奥様は泰然白若。別れて、家に着く頃には、時間にあせった私が悪い、になっている。
今度生まれ変る時は、女になりたい。全国亭主関白協会の会員は誰もがそう思っていることだろう。謝らないで済む人生を送りたい。いやはや、女は強く、たくましい。
車の中でそっと聞いてみた。
「キミは何で謝らないんだい?」
「う〜ん。謝りたくないから」だって。
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