フリーマガジン 『リセット』 で大人気連載中の会長執筆のコラムをご紹介いたします。


 女は夕食のメニューを作ってはいない買っているのだ!?

 2、3年前からだろうか、愛妻の夕食のメニューがバラエティに富み、かつ、美味しくなった。「愛されている男は、幸せよのう」と一人悦に入っている今日この頃ではある。

  ところで、1月20日に出版された「妻害対策危機管理マニュ・あれ?!」はもうお読みになっただろうか? 売れ具合が気になるので、あるデパートの書籍コーナーをこっそり覗くことにした。

 案の定、山積みだった。(笑)ところがである。「あった!あった!」素敵な奥様ふたり連れが、私の本を目の前で買ってくれたのだ。思わず嬉しくなって、歩調を合わせながら、エスカレーターをスキップしつつ、降りていくと、目の前は惣菜売り場になっていた。もう何十年も足を踏み入れたことがなかったから、

 「ちょっと覗いていくか」が、仇になった。私が食べている夕食のおかずがほとんど陳列されているではないか。昨日の「八宝菜」おとといの「肉じゃが」3日前の「白あえ」、あまりにも姿形が似ているのだ。

「美味しいなぁ、料理を作るのって大変だよなぁ」と声をかけると「ウッ、うんエヘッヘッ」

 いつ褒めても、エヘヘが入るので、おかしいとは思っていた。「愛されていない男は悲しいのう」思わずつぶやいた。いや、待てよ。料理の上手な愛妻が、このデパートに惣菜を卸しているのかも、って、どこまでいい人なんだ、自分。

 今夜は、はっきりとっちめてやる。泣いて詫びるだろう。「申し訳ありませんでした。私が作ったのではありません。いつもいつも惣菜売り場から買っていました。アナタ、許して下さい」

 大事な秘密を握ってしまったのだ。ひょっとしたらゴミ出しの仕事が減るかも知れない。シメシメ、今夜が楽しみだ。出た、惣菜ビーフシチュー。肉の形といい、色、ニンジンの形まで、あの店のものである。事件は現場で起こっている。「間違ってたら申し訳ないが、これはデパートの惣菜じゃないだろうか!あん!!」「そうだけど」そうだけど、と言われてもなぁ。

 「それがどうかした?」それがどうかした?と開き直られてもねぇ。「主婦の知恵っていうヤツ?さっさと食べて風呂掃除お願いねっ」ここで決めなきゃ、全国亭主関白協会、会長の面目まる潰れである。「今日は、風呂掃除はやりたくないっ」「じゃ、洗濯物たたんでよ」キッパリ言ってやった。「ハイッ奥様!」



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