 |
妻を叱る。これほど恐ろしい行為が世の中にあるだろうか。猫の首に鈴をつけるにも相当の勇気がいるのに、ライオンのオデコをパチンと叩けというようなものである。結果は目に見えている。5倍、いや10倍になって跳ね返ってくることを覚悟しなければならない。サーカスの猛獣使いでさえ、瀕死の重傷を負うことがある程だ。が、どうしても諫めねばならない時もある。まず心構えが大事。「叱らせて頂く」これに尽きよう。
家で叱るのは愚の骨頂。家は敵の陣地であり、色んなものが飛んでくる恐れもある。
関白道の高段者になると、まずドライブに誘う。なるべく心の落ち着くBGMを用意して、おもむろに切り出そう。「キミが悪いんじゃない」一見、弱腰に見えそうだが、そうとう弱腰である(笑)。女は、悪いところをズバリ指摘すると、開き直る動物だ。開き直られたら最後、結婚当初にさかのぼって、男の悪行をほじくり返す性質を持っている。
したがって、「無駄遣いをやめろ!」などと言ってはいけない。「キミを無駄遣いさせたこのバックが悪い。この毛皮が悪い。」と、なんでもかんでも、モノが悪い、商品が悪い、と言ったうえで、「一緒に努力してなおそうね」である。その時BGMが中島みゆきの「地上の星」になっていれば完璧だ。最後に「愛してるよ、少しでも疑った僕を許してくれ」がキメゼリフになる。
このことから、愛妻を諫めることを全亭協では、「走れメロス」とよんでいる。残念なことは、この作戦をそっくりマネしたのに、顔中にひっかき傷ができた会員がいたこと。よくよく聞いてみると、ブルース・リーの大ファンの彼は、途中から、「燃えよドラゴン」のテーマ曲に変わっていたことに気が付かなかったという。途中で
「アチョーッ!」が流れれば、結果は目に見えている。普段から、幅広いジャンルの音楽をたしなみ、いざという時に時に使える曲を選定しておくのも関白道高段者の心得だ。
|
|
 |