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 男は女のタンスの下から2番目を決して開けてはいけない。

 鶴の恩返しという童話がある。鶴がはたを織っている部屋を開けてはいけない。健気にも鶴は自分の羽根で糸をつむいでいるのだ。

 昔話を持ち出して言うほどのこともないが、男は女のタンスを決して開けてはいけない。特に下から二段目を。

 そこには男が決して目をふれてはいけないものが入っている。全国亭主関白協会の常任理事会でも採択されている重要案件だ。

 入会して間もない初段のK君がその禁を破っていまだに立ち直れずにいる。被害者をこれ以上出さないためにも、男たちに警告を促しておく。

 大きな声では言えないが、女がロボコップに変身する為の補正下着が山のように入っているのだ。しかも約半分は未使用のものと推定されており、一面チョコレート色である。勇気を出して手に取ってみると、すでにおっぱいのようなモノがついているブラジャーには息をのむだろうが、お尻の肉のようなモノがぶらさがっているガードルを手にしたら気を失いかけるだろう(笑)。

 念のため、ガードルに腕を二本入れて、横に広げてみるがいい。決して広がらない。

 なぜならば布ではなく、NASAが開発した強力なゴムで出来ているからだ。あんなキツキツなものを身につけるのは、きっと宇宙飛行士に選ばれたのかもしれない。

 これも推測ではあるが、あれだけの数量が隠されているのは、少しでも苦しくない、着心地のいいものを次々と求めてやまない努力の結果であろう。したがって一度も使わないものが累々と増えていくことにも納得、納得。って納得してどうする。

 さて、気の毒なのはロボコップとデートしている若い男たちだ。きみたちの目の前にある豊かなバストはたいていの場合、背中の肉?もしくは、ブラジャーに縫い付けられているゼリーもどきなのだ。どころか、キュッと上がったヒップは、ガードルに装着されている得体のしれない肉のかたまりかもしれない。

 が、それを非難するのは関白道の無段者。高段者になれば、女が、いや、鶴が自分の身を削ってはたを織る姿を、「かわいいのう」と目を細める余裕がある。

 ところで全国亭主関白協会の会長として、K君に重要な忠告をしておいた。「あれほどタンスの下から二番目を開けるなといっておいた意味がわかったかね。でも起きてしまったことは仕方がない。ただ、その金額だけは決して聞かないほうがいい。キミは確実に気絶するだろう」と。それでは皆様、良いお年を。トゥービーコンテニュー。



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