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 この夏「古女房に恋しよう」キャンペーン中。

 「負け犬の遠吠え」という本がベストセラーという。私の書いた「ごめんウソついてた」も細々と売れ続けており、やがて肩を並べる日が来る予定だっ。 本が売れる為にはタイトルが重要である。今、書店、コンビニで売っている、*「ハウスナビ」(百円)という住宅情報誌にエッセーを書きおろしたが、テーマタイトルを「わが家の中心で愛を叫ぶ」にした。なんだか、売れそうな気がする。

 さて「負け犬」とは、30歳を越えて、結婚もしていない、子供もいない女のことをいうそうである。「負け犬」がいれば、「勝ち犬」もいるはずで、周りを見渡した。いたいた、「妖怪、ふとんタタキ女」朝7時に、パンパン、パパーンという、恐ろしい音でふとんを叩く奥様がいる。目覚まし時計より正確で、ありがたい。家の中に、親の仇が住んでいるか、先祖が講釈師だったのだろう、その乾いた音は鼓膜を揺るがし、町内の風物詩になっている。

 またいた、「妖怪、顔かくし女」である。散歩の途中、必ず、すれ違うが、どこで手に入れたのだろう。キャディさんが使うような帽子をかぶり、タオルで顔を覆い、目だけは出しているが、サングラスをかけている。いつもTシャツを着ているが、二の腕まである黒いキヤハンをつけている。そう、ソロバンをする時、腕にまく、ギュッタ(古っ)のワンランク上のヤツである。このいでたちをしている奥様は、はかったように腕を横に振って歩くのは何故だろうか。

 もう一人は、「妖怪、レジ止め女」だ。スーパーでレジに並んでいると、いっこうに前に進まない。たいていの場合、小銭を揃えているところで後ろに何人つかえていようが、お構いなし。よくよく観察すると、そのすぐ後ろに並んでいる奥様が、カゴで突っついたりしている光景に出くわすこともあり、レジ前は、戦場に似た危険なニオイがするのでタジログ。 結婚して、子供もいる「勝ち犬」もこのようなあり様だから、どちらがいいのか、甲乙つけがたい。

 そもそも、結婚していようが、子供がいようが、私のようなだらしない男と一緒になれば、「勝ち犬」とはいえず、せいぜい「引き分け犬」といったところだろう。人生は長い。あと10年もすれば、女の平均寿命が90歳を越えると言われている。そうなれば、結婚適齢期は、50歳くらいになるだろう。30歳など、今の女子高生と同じかも知れない。だったら、40代の愛妻は、キャピキャピのOLである。全亭協ではこの夏、「古女房に恋をしよう」というキャンペーン期間中で、今夜は、コンサートを聞きながらのディナーである。「引き分けブタ。いや「引き分け犬」にしかしてやれなかった罪ほろぼしでもある。キャイーン。



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