フリーマガジン 『リセット』 で大人気連載中の会長執筆のコラムをご紹介いたします。


 女は一番じゃないと満足できない!?

 男と女に決定的な違いがある。男は2番でも喜ぶが、女は1番じゃないと気が済まない。特に、「キレイやカワイイ」についてはいくつになってもだ。

 全国亭主関白協会においては様々な研究の成果が発表されており、関白道の初段クラスにおいては、この問題にいつも泣かされているらしい。

 テレビを見ながら、「この女優キレイだなぁー」と呟いて、晩酌のビールが出てこなかったり、愛妻の友人を「あの奥さん、かわいいね」とボソっと呟いて、小遣いが凍結された者まで出る始末だ。

 三段以上になると対処方法を知っているから、他の女をうっかり褒めた時、「もちろん君の次に」という言葉をフォローして事無きを得ている。

 五段を超えると、普段から「キミが一番キレイ、カワイイ、愛してる」をタイミングよく連発して、転ばぬ先のツエを実践している。ここでいう「転ばぬ」は、捨てられないを意味しているから、トホホであることには変わりはない。

 愛妻は新しいエステに通っている。毎日鏡を見ながら呟いているに違いない。「鏡よ鏡よ鏡さん、世界で一番キレイなのは誰?」八段を持っている私は、時には鏡の妖精になる。鏡を見ながらうっとり?している愛妻の後ろを何げに通りすぎる。2m程通り過ぎたら、マイケルジャクソンのムーンウォークのように後ろ歩きしながら、鏡の位置まで戻ってくる。鏡の中の愛妻と目が合う。そこですかさず、「キレイになってなくない?」若者がよく使う「なってなくない?」これがビミョーに効く。キレイだか、ひとつも変わってないんだか、言ってる本人すらわからない。「自分の奥さんくどいてどーすんの、ウフッ」などと魔法使いは思わず微笑む。これで1週間は持つ。何がっ。

 若者の言語感覚はおもしろく、人間関係のテキトーな距離感を学ばせてもらっている。

 さて、全亭協の会長という要職は誰もが、なれるわけではない。いや、なり手がいない。51にもなって、「キレイになってなくない?フツーに」などと、聞いている方も言っている方も、読んでいる方も、意味不明の言葉を操りながら、あわよくば白雪姫と仲良くなりたい、などと今でも淡い期待を抱いているスケベなオヤジが最適だ。って天野のことかしらん。



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