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晩酌をしている女に、口答えをしてはいけない。「誰のおかげで毎日ちゃんとした生活ができていると思っているの」と言われるところが、「毎日”愛してる”を3回、”キレイだ”を1回いわなきゃダメ」と、理不尽な約束をさせられたりするからである。
そもそも、そういう女はビールを片手に料理を作っている場合がほとんどで、キッチンはスタンドバーと化している。遠い昔は調味料を計量カップで量っていたが、今は目分量で空中から散布しているはずであり、サイババがビヴウティーを出す時と同じ仕草になっている。そこまでの達人になると、酔いが回れば回る程、妙に説得力が増してくるから始末に負えない。
「私のモノは全てユニクロで調達するのに、キミのモノはブランド品ばっかりではないか」と指摘した時は「あなたの分を節約しないと私のブランド品は買えないでしょ。」である。危うく納得しそうになった。
最近気付いたが、細かく観察すると、シャンンプーや石けんなども微妙な格差がついており、その容器からして違うような気がする。私の使うシャンプーは、ずーっと、ずーっと前から緑色のヤツで中身だけを詰め替えているとしか思えないし、私の石けんはすべて白色だが、向こうは透明で、1回だけおそるおそる使ってみるとアワがもの凄くたつのには驚きを越え、感動を覚えた。
そればかりか、私の使うバスタオルは日本手ぬぐいのように薄く、体を拭くとなぜか痛い。ある時、間違って違うケースの扉を開けたら、高級ホテルに置いてあるようなフカフカのバスタオルが山のように積まれており、思わずホホに当ててしまった。が、これで体を拭いた記憶は一度もなかった。一体、誰が使っているのだろうか今度、質問してみよう…。やっぱり、やめた。
TVに目をやるとアフガンへの攻撃はラマダン中も絶え間なく続いていて、愛妻の口撃も一向に止む気配がない。こんな時はホラ穴に、いや書斎に避難するのが得策で、会員にメールを送ろう。
「今夜は、女房の態度がデカいので、怒鳴り上げてやった…。」書き出しは勇ましいが、亭主関白協会会長の立場があるのだ。ゴメン。
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