家庭内の空気が薄いのは、妻が酸素供給量を調節しているから。「家庭内の息苦しさがなんだ。エベレスト登頂よりましだ」と唱えよう。

 暑いと、クーラーを入れていると、いつの間にか消えている。ばかりか、照明器具は我家には無いのかと思うように真っ暗である。おかげで、最近の私はこうもり化しており、暗い場所でも物にぶつからずに移動できるようになった。愛妻曰く、全ては節約だそうである。トイレに入れば、何かの本で読んだらしく、「楽しいな、嬉しいな、ツイている」を毎日唱えようと書いてある。正直、楽しくも、嬉しくも、取り立ててツイている気配もない(笑)。
そういう生活をしているからだろうか、感は研ぎ澄まされ、見えないものが見え、聞こえない音が聞こえる迄になった。ただの幻聴という説も根強い(笑)。例えば、我家の空気。有酸素量が玄関を入ると瞬時に分かるのだ。どうやら、愛妻の部屋には、空気の濃度を調節するバブルが付いているらしい。時には玄関を上がると、息苦しさを覚え、肩で息をしている状態になるのだ。これは、何かに怒ってらっしゃる証拠で、まだ顔を合わせないままで、分かるようになったもの。
そんな時は案の定、「ちょっと、あなた!」である。側に近づくと、1m以内は、エベレストの山頂のようで、もはや酸素はない(笑)。肩で、フウフウ息をするのがやっとで、「いつだってそうよ」から始まる小言が約1時間。深く反省した様子を見せれば、空気の調節バブルを少し緩めるらしく、息が出来るようになる。先日などは、ティッシュをスッスッと2、3枚取っただけで説教をくってしまった。
従って、全亭協の格言カレンダーには、「家庭内の息苦しさが何だ、エベレスト登頂よりましだ」と書いてある。それに似た格言で、「料理がまずいと不平を言うな、あるだけましじゃないですか」もある。いったいどんな協会なんだ(笑)。




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