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私が潔癖性だからだろうか(笑)、全亭協の会合では極力避けている話題がある。それは「浮気」についての話だ。男という生き物は私を省いて不届き者が多く、「浮気」にまつわる話は引きもきらない。浮気は、妻がもっとも嫌う事案で、バレてしまうと、とんでもない修羅場が待ち受けていると聞き及ぶ。つい先日の会合では会員が酔いに任せて「会長、私どうしましょう。浮気がバレそうになって大変です」などと真っ青な顔で相談してきた。私は、「君は不潔だ、僕の側に寄らないでくれ!」と怒鳴りつけたかったのは山々だが、「ほう、それは困ったね」と一応相槌を打つ。全亭協の会長として、会員の危機はできるだけ、救わねばならないのだ。だが、全亭協の辞書には浮気という文字すらない。仮にそのページをめくったとしても、全員がその瞬間、記憶喪失になるくらいである。従って浮気はしない、してない、する気もない、が正しいのだ。
「君は愛する妻がいるのに、浮気はしてないし、するわけないではないか、よーく考えてみなさい」「いや、し、してま…」「こらあ!何度言ったらわかるんだ。浮気はしない。してない。する気もない。だろうがっ」なぜこんなに熱くなったのか今でも理解に苦しむが、「そう、そうです。私は浮気なんか、しない、してない、する気もないんです」会員はようやく理解したようだ。私には全く関係のない他人事だが一応おさらいしておく。浮気に時効はない。どんなに疑われても、まして拷問を受けても白状してはいけないのだ。それが私の、じゃなかった、会員の身のためである。というやりとりの中で、全亭協、浮気三原則がぺローンとできてしまった。亭主の浮気防止三原則であり、振りまでついている。 浮気は、 一、しない 一、してない 一、する気もない。である。 はてさて、全亭協は一体どこへ向かおうとしているのか。そして三原則は果てしなく生まれていく。全国の愚かな亭主たちよ、妻の顔は通知表だ。頑張れ!とエールを送ろう。自分にも。
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